編集部通信
理科編集部からのご挨拶
はじめに
十九世紀末,日本は長い鎖国から目覚め,二十世紀には目覚ましい発展をとげました。それは,欧米に追いつけ追い越せの時代であり,途中,暗い時代もありましたが,欧米の先進的な科学技術を取り入れ,世界有数の経済大国となって,今日の豊かな生活を手にすることができました。
しかし,ここにきて国際化・情報化の波が一斉に押し寄せ,環境問題への関心が高まるとともに,若者たちの活字離れや理科離れも叫ばれるようになって,二十一世紀の日本はどこへいこうとしているのか,その将来を不安視する声も聞こえてきたりしています。 二十世紀の発展を支えたものとしては,いろいろなものがあげられるのでしょうが,その中でも,日本人の生来の勤勉さと,それに応える教育環境が不十分ながらもあったことは,誰もが認めるところではないでしょうか。
小社は,主として戦後,理数系の教科書や参考書・問題集を発行し,多くのご採用・ご好評をいただいてきました。その意味において,戦後の日本の発展に少しは寄与することができたのではないかと考えておりますが,これからの二十一世紀,循環型の社会が求められる中で,教育,そして教科書や参考書・問題集はどうあるべきかを考えながら,書籍以外のメディアも視野に入れて,社会に貢献できるものを発行すべく,編集部一同さらなる努力を重ねて参りたいと考えております。
今後とも,小社発行物へ変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
理科編集部一同
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