数研国語だより

チャート式の数研出版 数研国語だより第66号
2026.9.30
教授資料付属データのご紹介≪漢文ツール「雁」・漢文エディタ「鴻」≫
弊社教科書の教授資料はデータが充実!
今回はその中から特におすすめのものをご紹介します。
2種類の漢文編集ソフト
漢文題材を収録する教科書(「言語文化」「文学国語」「古典探究」)の教授資料には、用途に応じてご活用いただける2種類の漢文編集ソフトを収録しています。
漢文ツール「 雁 かりがね 」
雁_イメージ画像
従来好評をいただいている簡易な編集ツールです。

教科書題材の訓点や原文を書き換えることはできませんが、その分ごく簡単な操作で「傍線・空欄の付加」「訓点や本文の一部非表示」を行えます。
【こんな先生におすすめ!】
教科書の漢文題材をそのまま、プリントや考査用に加工されたい先生には「雁」がおすすめです。
「 雁 かりがね 」の詳細はこちら 
漢文エディタ「 鴻 ひしくい 」
鴻_イメージ画像
令和8年度の「改訂版」教科書の教授資料から搭載している高機能なエディタアプリです。

教科書題材の訓点・原文を打ち替えたり、教科書掲載外の漢文を新しく入力して教材化したりする用途でご利用いただけます。
【こんな先生におすすめ!】
教科書題材の訓点を変更されたい先生、教科書掲載外の題材を入力されたい先生には「鴻」がおすすめです。
「 鴻 ひしくい 」の詳細はこちら 
新登場のエディタ「鴻」が好評!
漢文エディタ「鴻」は、新機軸の漢文編集ソフトとして、発表直後より多くの反響をいただきました。特に、インターネット上の漢籍データベース類と連携しやすくするための「中国語テキストの読み込み」機能や、入力した訓点に基づく「書き下し文の出力」機能が好評です。
「鴻」で加工したデータを「雁」で読み込み
漢文エディタ「鴻」で入力した漢文データは、ファイルとして書き出すことにより、Wordや一太郎上の漢文ツール「雁」に読み込んで利用できます。詳しい読み込みの手順は説明動画をご参照ください。
読み込みの手順の説明動画はこちら
 
 
加藤徹先生コラム
 涼しさを感じる和歌と漢詩  
残暑がきびしい。

昔はエアコンが無かった。人々は気を紛らわせて一瞬でも暑さを忘れるため、風鈴の音を聞いたり、和歌や漢詩の名句を口ずさんだりした。例えば、紀貫之の歌
思ひかね妹がりゆけば冬の夜の河風寒み千鳥鳴くなり
(逐語訳的な直訳は「思いかねて恋人のところに向かうと冬の夜の川風が寒いのでチドリが鳴くのである」)
は夏でも寒さを感ずる名作とされる。鴨長明の歌論書『無名抄』第72話(俊恵定歌体事)に「この歌ばかり面影あるたぐひはなし。六月二十六日寛算が日も、これを詠ずれば寒くなるとぞ、ある人は申しはべりし」(「この歌ほど写実的な作品は他にない。旧暦6月26日(2026年は新暦8月8日)の寛算の命日(毎年の猛暑のピークとされた)でも、これを詠ずると肌寒さを感じる、と、ある人が申してました」)とある。

漢詩の納涼の名作として、私のおすすめは柳宗元の『江雪』だ。
千山鳥飛絶 万径人蹤滅
孤舟蓑笠翁 独釣寒江雪
読み下し文は「千山、鳥の飛ぶこと絶え、万径(ばんけい)、人蹤(じんしょう)滅す。孤舟、蓑笠(さりゅう)の翁、独り釣る、寒江の雪」。

猛暑の大都会の雑踏を歩きながら、この漢詩を口ずさむと、エアコンの室外機の騒音も、アスファルトの照り返しも、一瞬にして遠のき、真冬の山奥の誰もいない銀世界の静寂と孤独な寒さがわが身を包む――ほど私の感受性は高くないけれど、まあ、和歌も漢詩も口ずさむのは無料なので、ぜひお試しください。
 
 
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