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2004年センター試験速報<分析>

数学I・数学A
総評 ・昨年と比較して,確率が易化し,その他はほぼ同じレベルであった。そのため,全体としては易化した。
・第1問〔1〕(3),第2問〔1〕(2)で整数問題が出題されたのが特徴的であった。
・選択問題は難易の差は多少あるものの,いずれも易しかった。
第1問(必答問題)
配点40点
〔1〕 2次関数(頂点の座標,x軸との関係)
(1),(2)は教科書本文レベル。
頂点の座標,x軸との関係など基本的なことが問われた。
(3)は教科書章末問題レベル。
整数問題であったが,aに値を1つずつ代入していけばよく,それほど難しくはなかった。
〔2〕 確率(さいころを2回投げるときの確率・期待値)
(1)~(3)は教科書本文レベル。
さいころという一般的な素材を使っていたため,とまどうことなく問題にとりかかれたのではないだろうか。
きちんと数え上げれば解ける問題であった。
(4)は教科書章末問題レベル。
Tの意味が理解できれば,それほど難しくはなかった。
2問(必答問題)
配点40点
〔1〕 数と式(整式の割り算,必要十分条件)
(1)は教科書本文レベル。
整式の割り算,式の値,有理数と無理数の性質という基本的なことが問われた。
(2)は教科書章末問題レベル。
整数問題と必要十分条件の混合問題であった。
あまり見かけないパターンの問題であったため,とまどった受験生もいたのではないか。
X=1を代入して必要条件を導き,それが十分条件であることを示せばよいことに気づけば楽に解けただろう。
〔2〕 三角比(余弦定理,正弦定理)
教科書本文レベル。
条件の与え方が例年と異なっていたため,最初の設問でとまどった受験生がいたかもしれない。
しかし,きちんと図をかくことができれば,それほど難しくはなかった。
なお,今回の題材である2つの円とその交点に関する問題が2001年本試験でも出題されている。
過去問でこの問題を解いていた受験生は有利であっただろう。
第3問(選択問題)
配点20点
数列(等比数列,周期性をもつ数列)
(1)は教科書本文レベル。
等比数列,数列の和の公式に関する基本的な問題であった。
(2)は教科書章末問題レベル。
周期性をもつ数列という目新しい問題でとまどった受験生もいたと思われる。
しかし,pが循環小数の周期であることに気づけば,あまり難しくはなかった。
第4問(選択問題)
配点20点
平面幾何(内心,内接円)
教科書本文レベル。
三平方の定理,内心や内接円の性質などを用いた問題であった。
誘導が丁寧であり,中学で学んだ内容で解けるため易しかった。
また,辺や角を選択肢から選ばせたのは,今まで無かった形式であり,消去法で解いた受験生もいたのではないだろうか。
第5問(選択問題)
配点20点
コンピュータ(商と余りを求めるプログラム)
教科書本文レベル。
実行回数や出力される値を問われた。
プログラムの目的が分からなくても,プログラムにしたがっていけば答が得られるため,易しかった。

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