第18号(2023/9/4配信)【内容解説資料】
■□□目次□□■
[1]『評論速読トレーニング 1000/1500』改訂のご案内
[2]加藤徹先生コラム「中国古典と日本人(2) 漢字の意味の変化」
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[1]『評論速読トレーニング 1000/1500』改訂のご案内
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ご好評をいただいている「速読シリーズ」につきまして、今回『評論速読トレーニング1000/1500』の2冊を改訂いたしました。
その改訂のポイントを一部紹介させていただきます。
□■新しい題材を収録!■□………………………
それぞれ題材の一部差し替えを行い、SDGsやコロナ禍での問題などを扱った新しい題材や、新傾向に対応した比べ読みの題材を新規収録しています。
テーマの幅が広がり、さらに「大学入学共通テスト対策」の要素が強化されました。
□■解答編が2色刷りに!■□……………………
「選択肢分析」や「本文分析」の視認性が向上し、より学習しやすくなりました。
□■Google フォームに対応■□…………………
授業や課題に役立つGoogle フォーム解答シートを用意いたします(2023年10月予定)。
生徒さんの答案を自動で採点し、先生側ですぐに結果を集計・確認することができます。
*・。*・。編集担当からひとこと *・。*・。
「速読シリーズ」は字数の制限があるため、編集における一番の難関は題材選定です。
題材を見つけたと思いきや、確認したところ字数オーバーなんてことは珍しくありません。逆に、レベル・字数を満たす最適な題材が見つかったときの喜びは非常に大きなものがあります。
今回の改訂も、色々と試行錯誤しながら読解力を養成できる題材を選定いたしました。
さらにパワーアップした「速読シリーズ」をぜひご活用いただけますと幸いです。
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詳しくは各書籍の商品案内ページをご覧ください。
▼『三訂版 評論速読トレーニング1000』
▼『三訂版 評論速読トレーニング1500』
上記の改訂に加えまして、今年の秋より新刊『小説速読トレーニング基礎』を発行いたします!
小説指導時間の減少を受けて「1年生から無理なく使える『小説速読トレーニング』が欲しい。」というご要望を多くいただきましたので、その声にお応えすべく、制作を進めています。
詳しい情報などはまた後日メールマガジン「数研国語だより」でお知らせする予定です。
ご期待ください!
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[2]加藤徹先生コラム「中国古典と日本人(2) 漢字の意味の変化」
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漢字は古代中国で生まれた文字だ。
中国では長年、民衆が漢字を使っているうちに意味が変化してしまったものが多い。
日本の漢字のほうが、かえって古代中国での本来の意味を残している例も少なくない。
「走」という漢字は、中国では時代がくだるにつれだんだんスピードが遅くなり、現代中国語では「歩く」という意味になった。
中国語で「走る」は、「パオ(足に包と書く漢字)」である。
故事成語「走馬看花」は、日本人は「馬を走らせて駆け足で花を見る」という意味だとわかる。
中国では「馬をゆっくり歩かせじっくり花を見る」と誤解してしまう人も多い。
「湯」は、現代中国語では「スープ」の意だ。「湯麺(タンミェン)」はスープ麺の意。お湯は中国語では「熱水」(ラーシュイ)と言う。
中国古典の「湯」は、日本語と同じくお湯だ。
『論語』季氏第十六の孔子の言葉「見不善如探湯」(不善を見ては湯を探るが如くす)も、不善を見たら、誤って熱湯につっこんでしまった手を一瞬で引き抜くスピードで、それを避ける、の意だ。
「不善を見たらスープを探すようにする(?)」という意味ではない。
実は中国人も漢文(中国人は「古文」(グーウェン)と呼ぶ)は苦手だ。
古文のテストで生徒が四苦八苦するのは、日本も中国も同じである。