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教科書の題材を深掘り!
― 「Kazu Hiro: In Pursuit of a Dream」(BIG DIPPER English Communication I:Lesson 8)―

『BIG DIPPER English Communication I』掲載題材より、「Lesson 8:Kazu Hiro: In Pursuit of a Dream」のあらすじや編集担当者のコメントを紹介します。

  • 題材のあらすじ

    Kazu Hiroさんは1969年京都生まれ。高校生のときに、リンカーン大統領そっくりな、俳優の特殊メイクを映画雑誌で見て、すっかり魅了される。自分もやってみたくなり、その特殊メイクを行った本人ディック・スミス(ハリウッド特殊メイクの第一人者)に手紙を書く。

    ディックから、特殊メイクの写真を送ってくれたらアドバイスをするよ、という返事をもらったので、自分の顔に特殊メイクをしてその写真を送る。高校の英語の先生の助けも借りて、ディックと手紙のやりとりを続け、特殊メイクの基礎を学んだ。

    高校卒業後、ディックの紹介で特殊メイクの仕事を得て、経験を積む。1995年には、初めてハリウッド映画『メン・イン・ブラック』の特殊メイクアップに参加。その後も有名な映画で仕事をし、メイクアップ技術が高く評価される。

    2012年には、映画の仕事を離れ、現代アートの分野に移ったが、2016年に、俳優ゲイリー・オールドマンの依頼で映画界に復帰。ゲイリーに施した特殊メイク―英国首相チャーチルの特殊メイク―で、アカデミー賞を受賞した。

  • 編集担当者より

    • Kazu Hiroさんが、ディック・スミスに手紙を書いたのは、高校生のとき。興味をもったことについて恐れずに一歩を踏み出すKazu Hiroさんの行動力は、同じ年ごろの高校生にとって、大いに刺激になると考えました。高校生のKazu Hiroさんがディックに送った、自らがリンカーンに扮したメイクアップ写真と、当時ディックから返ってきた英語の手紙の画像も、Kazu Hiroさん本人から送っていただき、教科書の90ページに掲載しました。そちらも合わせて、本文を楽しんでもらえれば幸いです。
    • 人生を切り開き、特殊メイクで世界の頂点に立ったKazu Hiroさんが、ご自身に言い聞かせてきた信条も、伝えたかったポイントのひとつです。「他人と自分を比較することは無意味。他人を気にする時間があるのなら、自分自身の目標に向かって努力することに時間を使おう」などの言葉が、悩み多き高校生の指針になればいいなと思いました。
    • 巻末のPower Up Sectionでは、本文内容にさらに踏み込んだ内容の英文を掲載しています。映画の仕事は常に時間と予算の制約があるので、自分の納得がいくまで仕事ができないとKazu Hiroさんは常々感じていました。そこで、自分の芸術的理想を追求するために、ハリウッドを離れて現代アートの分野に移りました。 英文にあわせて、まるで生きている人間のようにしか見えないKazu Hiroさんの作品も掲載しています。写真で見ても、その凄さ・精巧さには、驚かされます。ぜひご覧ください。