髙木 俊輔教諭
指導者用
デジタル教科書(教材)
より詳しい活用事例は、ICT活用事例集 vol.3で紹介しています。
ICT活用事例集 vol.3を見る問題や図などを板書する時間を省き、
実験動画やアニメーションを授業で見せたかったので、
旧課程の指導者用デジタル教科書の頃から使っています。
実験は写真だけでは理解しづらい部分が多々あり、写真を見せるよりも、
実際に操作している実験動画を見せたいと思っています。
化学はミクロな世界を取り扱っているので、
目に見えないものを概念として理解してもらうために、
アニメーションを使って指導しています。
教科書の本文や写真の内容を、立体的に頭の中で構成する手助けになります。
特に「電気分解」、「結晶格子」のアニメーションは直感的に理解できるのでおすすめです。
デジタル教科書を使う前は、プリントと板書で授業をしていました。
同じ授業を4クラスで行うので、4回同じことを書きたくないと考えていたため、
授業用のPowerPointスライドを自前で作成し、それを提示して授業をしていました。
自前のスライドには、資料集付属の動画や写真を埋め込んでいたので、今のデジタル教科書と似たような使い方をしていました。
PowerPointスライドは教科書の内容をすべて網羅しているので、授業準備にほとんど時間がかかりません。
「明日授業してほしい」と言われても、プリントもスライドも既にあるので、何も焦りません。
補足として何を話すかという肉付けの部分に時間をかけることができています。
授業を進めやすいように、たまに順番を入れ替えたりすることもありますが、スライドなので簡単に修正することができます。
部活やクラス運営、学年運営もあるので、PowerPointスライドがあってすごく助かっています。
「Google Classroom」や「Google フォーム」を活用する際に使っています。
例えば、授業の振り返りとして、毎授業で「Google フォーム」でアンケートをとっています。
そこで出た生徒からの質問には、すべて答えるようにしています。
また、クラスの生徒全員に共有した方が勉強になると思った質問は、「Google Classroom」に専用のQ&Aで公開しています。
生徒の疑問点や気づきは、クラスで共有して理解を深めるようにしています。
生徒が個別に質問に来ても対応できないこともあるし、質問しにくい生徒もいると思うので、「Google フォーム」でのアンケートは助かっています。
実験時のデータの共有として使うことがあります。
「化学反応式の量的関係」の実験をしたときに、12班それぞれ重さの異なる試料を測定し、
そのデータを最後に共有して、グラフを完成させるという共同演習をしました。
(自分で12回実験をしなくても、一度で12個のデータが入手できます。)
一度試しているのですが、反転授業をしたいと思っています。
以前、「自宅で授業動画を見てくる」→「学校で問題演習をする」というようにしてみたら、
授業動画を見てこない生徒がいたので、断念したことがあります。
本当はデジタル教材を活用して基礎学習の時間を短くし、思考を深める時間を増やしたいと思っているのですが、
新課程でも教えるべき内容は減っておらず、コマ数的にも厳しくてできていないのが現状です。
教授資料には、思考学習や探究学習のコンテンツも用意されているので、色々試してみたいです。
その他にも、自分たちで川の水を汲んできてCODを測ったり、
清涼飲料水に含まれているビタミンCの濃度をヨウ素滴定で測ったりする実験をしたいのですが、
実験をすると、おさらいの時間も必要なので、1コマでは完結できません。
本当はしたいのにできないというジレンマがあります。