島田 耕一教諭 有本 真理子教諭
指導者用
デジタル教科書(教材)
学習者用
デジタル副教材
学習者用
デジタル版
より詳しい活用事例は、ICT活用事例集 vol.3で紹介しています。
ICT活用事例集 vol.3を見るiPad導入以来5年ほど経過しました。
中学生・高校生ともにiPadを所持して、
学習者用デジタル教科書/副教材を学校や自宅で利用しています。
また、各教室にプロジェクタや電子黒板が設置されており、
指導者用デジタル教科書の教材内容を提示しています。
なお、生徒のiPadと教室に設置しているプロジェクタを無線接続することもできるので、
「生徒の解答を参照して、先生が解説を行う」といった場面もあります。
数学以外の教科においても、プロジェクタや電子黒板を利用される先生は多く、
さまざまな教科の授業でデジタル教材が利用されています。
最もよく利用するのは、「板書するかわりに、教材紙面や問題内容をプロジェクタや電子黒板で映す」ことです。
「教材紙面や問題内容を提示することによって板書する時間を短縮し、説明の時間を多くとることができる」
「生徒のようすを観察する時間が生まれる」ということは、指導者用デジタル教科書を利用する大きな利点となります。
特に、図形が出てくる問題を扱うときに効果が大きいです。
また、「解答の行間を読めない生徒」がいるような場合、そこを補足する時間的な余裕も生まれます。
『スライドビュー』(教材に掲載している問題等を単独で取り出して表示する機能)も便利です。
iPadは学校生活のさまざまな場面で使われています。
スマートフォンを使っている生徒は多く、その延長としてiPadを使うため、
使い方に迷う生徒はあまりおらず、
生徒どうしで使い方を教え合うこともあるようです。
授業中には、紙のノートに書くかわりに、
iPadに書き込みをする生徒が多くいます。
その一方、テストはまだ紙なので、紙に書く指導の機会はまだあり、
「目的に合わせて利用する」ということになっています。
にはさまざまな機能がありますが、最初からいろいろな機能を使うことをめざすのではなく、
「まず、教材紙面を提示することに使う」ことがおすすめです。
学習内容の提示はデジタル教科書にまかせることで時間を作り出すことができ、
その問題で学ぶべきことを生徒に投げかけて、「生徒と一緒に考える」授業がしやすくなります。
「学習者用デジタル教科書」も利用している場合、「の便利な使い方を生徒から聞く」といったこともできます。
たとえば、生徒は「スタンプ」をよく使いますが、「スタンプ」の便利な使い方を生徒に聞いてみるといったことです。
教員も生徒もiPadを持ち、も使っています。
しかし、「すべての学びをデジタルで」とはしていません。
デジタル教材の広がりはあるとしても、数学では「紙に手で書きながら考える」ことがなくなるわけではありません。
また、数学では「図を手書きできること」も重要です。
ときには折り紙を使って考える、といったこともありますが、デジタル教科書の利用によって効率化した分、作業しながら考える時間を作り出せています。
「デジタルを使わない場面もあるが、それが実は、デジタルを利用した結果である」ともいえるかもしれません。