数研国語だより

チャート式の数研出版 全教科全力宣言 数研国語だより第51号
2025.10.30
『体系古典文法』十訂版 発行のお知らせ
初版の発行から36年目の今秋、改訂を行い、十訂版を発行しました。

全国の先生方、生徒の皆様にここまで育てていただいたことに、心より御礼申し上げます。

『体系古典文法』が大事にしている「すっきりとまとまったわかりやすい解説」「見やすい紙面」はそのままに、時代の変化に合わせた新しい要素も加えながら、これからも古典学習をサポートしてまいります。
十訂版『体系古典文法』
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<改訂ポイント1>
現代語とのつながりを意識させる解説
『体系古典文法』紙面画像
古語の助動詞・助詞を用いた現代語の慣用句や固有名詞などを紹介するコーナーを設け、一部の助動詞には現代語の助動詞とのつながりを示しました。

授業の導入や学習の入り口としてお役立ていただけます。

また、言語文化への理解を深めることは「言語文化」「古典探究」の科目目標にも合致します。
画像はイメージのため、予告なく変更されることがあります。
<改訂ポイント2>
知識の定着を促す解説動画の確認テスト
解説動画イメージ画像
画像はイメージのため、
予告なく変更されることがあります。
2020年に発行した九訂版から古典文法の解説動画をご視聴いただけるようになりました。

ご利用の先生方からの「動画を見るだけで終わらせたくない」という声にお応えして、解説動画の内容に関連したドリル形式のテストをご用意いたしました。

紙面のQRコードからいつでも、何回でも、手軽に挑戦できます。
十訂版『体系古典文法』
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加藤徹先生コラム
 「くすぐったい」は漢字でどう書く? 
漢字は日本語の一部である。とはいえ、漢字で書き表せない日本語もある。特に、皮膚感覚を表す日本語は、漢字で書きにくい。

「くすぐったい」もそうだ。

現代中国語では「くすぐったい」と「かゆい」を区別せず、両方とも「ヤーン」(「yang」の第3声。漢字は「痒」)と言う。蚊に刺されたときも「痒!」、コチョコチョくすぐられたときも「痒!」。中国人は日本人ほど、皮膚感覚の微妙な違いにこだわりを持たない。

日本語では「かゆい」は「痒い」と書ける。「くすぐったい」は、しいて漢字で書くと、手へんの右横に「楽」の旧字体を書く「擽」という漢字を使って「擽ったい」と書く。漢字「擽」の本来の意味は、手で打つとか、手で撫でる、という意味だ。「擽」を「くすぐる」という意味で使うのは、日本人が本来の漢字とは違う意味をあてた用法、いわゆる「国訓」である。

もし漢字が日本起源の文字であったら、「くすぐったい」を専門に表す漢字も作ったろう。

逆に、日本語では大雑把だが、中国語では精緻に書き分ける例も多い。例えば中華料理のメニューの名前。中国人は、食材の火の通し方によって
「焼」「煮」「煎」「炸」「爆」「烤」「燙」「燴」
を区別する。日本語では、炒めても「焼きめし(チャーハン)」、あぶっても「焼き鳥」、煮ても「すき焼き」。中国人は、日本語の大雑把さに愕然とする。

結局は、こだわりポイントの違いなのだ。お互い様である。
 
 
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