数研国語だより

第5号(2022/8/30配信)【内容解説資料】

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国語におけるICT活用案 〈第2回〉ウェブ検索の技術
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前回の本コラムでは、言葉の用法・用例を調べる学習課題を想定して、インターネット上で公開されている日本語コーパスを活用する手法を取り上げました。
言葉の用例を調べる方法としてはほかに、Google等のサーチエンジンで検索できるインターネット上のテキストデータを直接参照する方法も考えられます。

【注意】
サーチエンジンの検索結果には不適切なコンテンツが含まれることがあります。
授業でのご利用にあたっては、学校で導入されているフィルタリングソフトの適用下での利用を確認するなど、安全面へのご配慮をお願いいたします。

インターネット上のテキストは玉石混交ですが、次に示すような検索技術を用いることで、必要とする情報にたどりつきやすくなります。

■スペースで区切って複数の語を並べる
例:矛盾 論理学
→両方の語が含まれるページを検索できます。
 上例の場合、論理学に関係する文脈で成語の「矛盾」を用いたページが検索されます。

■入力語をダブルクオート””で囲む
例: "虎の威を借る狐"
→類似した表現を除外して、入力語そのものを検索できます。

■site:でURLの一部を指定
例:site:aozora.gr.jp "虎の威を借る"
→指定したURLを含むサイトから入力語を検索できます。
 上例の場合、
 インターネット上の電子図書館「青空文庫」(https://www.aozora.gr.jp/)に
 収録されたテキストから、「虎の威を借る」という表現の用例を検索できます。

必要な情報を調査・収集する技術は、国語を用いた文章表現の基礎となります。
国語の課題を通じて、情報の検索技術を養わせるような授業展開はいかがでしょうか。


****編集部員リレートーク****
国語編集部のKです。
主に現代文問題集や共通テスト対策問題集を担当しています。

本は借りるよりも買う派なのですが、最近は読書のスピードが追いついておらず…
いわゆる「積ん読」してばかりで、若干の罪悪感が生まれてきました。
この「積ん読」という言葉が気になり辞書を引いてみると、「積んで置く」にかけた洒落で、明治時代からある言葉だそうです。
意外と歴史のある言葉で驚きました。

最近では、旅館に積ん読を持ち寄りひたすら本を読む「積ん読解消パック」や、みんなの積ん読を集計して発表する「みんなの積ん読展」といった企画もあるようです。
このようなポジティブな企画があると、少し安心しますね。

とはいえ、少しずつでも、積まれた本たちと向き合いたいと思う今日この頃です。
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