仕事を知る

教科書が発行されるまで

教科書は文部科学省による教科書検定を受けて発行に至ります。

教科書の企画から検定を経て、教科書が発行されるまでの流れをご説明いたします。

企画・編集

企画立案から申請図書の完成まで、およそ2年がかりで行います。

検定教科書は「学習指導要領」に基づいて制作されますので、「学習指導要領」をしっかり読んで理解したうえで、数研出版の教科書としての価値づけをどのようにしていくかを、その教科のプロフェッショナルである編集部と教育現場のエキスパートである営業部でよく考えて企画検討を行います。

編集に際しては、著者である大学や高校の先生に企画内容を説明して、執筆・校正・監修などを行っていただきます。

編集者は、原稿を企画内容に照らし合わせて精査して内容を練り上げつつ、ミスが出ないように校正をして編集を進めます。

検定

文部科学省に検定申請する際の教科書を「申請図書」といいます。

申請図書は、検定の公平を期するため、白い表紙に科目名などを記しただけで、社名や書名も記さない形で制作します。

文部科学省の検定では、申請図書が学習指導要領に適合しているか、記載内容に誤りや問題がないかなどを、半年ほどかけて精査されます。

採択

検定合格した教科書は「見本本」と呼ばれ、教育委員会や各学校へ送り届けられて、そこで次年度採用する教科書の選定が行われます。

営業部員は、学校などで教科書の特徴を案内して採択いただけるように宣伝活動を行います。教科書採択の期間は決まっているので、その限られた期間のうちに、効果的にアピールする必要があります。

使用開始

企画検討開始から5年目にして、やっと教科書が学校で使われ始めます。

採択いただいた学校からは、好評不評のご意見や、指導上の疑問点に関する質問、今後に向けての建設的な提言など、様々な声が寄せられます。

編集部員や営業部員はそうした声を集めて、次の教科書企画へ生かします。

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