開発部での松嶋さんのお仕事について教えてください。
主にはStudyaid D.B. のシステム、特に、Studyaid D.B. オンラインの開発や、ブラッシュアップに関わりました。現在はシリーズ全体のシステム開発面の統括を担当しています。
Studyaid D.B. オンラインの企画の背景はどのようなものだったのでしょうか?
Studyaid D.B. オンラインの構想が始まったのは、学校現場にiPadなどのタブレットが普及し始めたころなんです。Studyaid D.B. のDVD-ROM版はずっとWindows向けソフトとして発行していますが、先を見据えるともっと様々な端末に対応したい。そこで、ブラウザで使用できるようになれば、学校でも活用の場が広がるのではないか、というのが出発点でした。
学校におけるデジタル活用の場面も多様になっていく中で、時代のニーズにすみやかに対応した、ということなのですね。
そうですね。時代の流れという意味では、「ソフトをPCにインストールする」ということのハードルが上がった、ということもあります。セキュリティの観点から制限が設けられていたり、今のPCはDVDドライブがなかったりとインストールにも手間がかかります。また、クラウドの活用が進んだことで、PCの容量も以前より減っていますよね。Studyaid D.B. の問題データベースの豊富さは強みですが、毎年購入すると容量がいっぱいになってしまう。クラウドにしてしまえば容量も圧迫しないですから。
Studyaid D.B. オンラインの開発にあたり、印象深いエピソードを教えてください。
オンライン版の開発にあたっては、Studyaid D.B. の機能を一度全部洗い出して、ブラウザという制約の中でできることを精査して、改めて基礎から作り替える、という手順が必要でした。これがとにかく大変でしたね。なにしろStudyaid D.B. の機能自体がものすごく多くて、長い年月で積み重なって来ているので。データベースの方も、データの分類の仕方、検索条件など、はじめにDVD-ROM版のデータの構成を改めて整理して、それを再構成することから始めました。オンライン版のリリースは、単純に既存のソフトをオンラインに移行する、ということではなく、ほとんど一からソフトを作るような大きなプロジェクトでしたね。
Studyaid D.B. オンラインの開発にあたり、心掛けてきたことはありますか?
一番大事にしてきたのは、「いかに使いやすいか」「わかりやすいか」ということです。元々のDVD-ROM版のStudyaid D.B. もこの2点は大切にしてきたところだと思いますが、やはりスマホ・タブレットの普及以降、一般的なアプリは「説明書は読まない」ということが前提にあり、ユーザーもそれに慣れているので、「直感的に操作できる」「触ってみればわかる」というところを極力目指しました(図1)。一方で、「学校の先生方が使う」という、専門性もあります。数学・理科の教科学習における「当たり前」は、先生方にとってくどく感じられることがないようにしたい。一般的なわかりやすさと、専門ソフトとしての特殊性の両面から、使いやすさを追求しました。
Studyaid D.B. オンライン、おすすめの活用法を教えてください。
オンラインならではの機能だと『ルビ機能』でしょうか(図2)。特に読むことに困難を感じる生徒さんを指導する上では、振り仮名があるというのは学習上とても良いという声をいただきます。ルビは収録問題だけでなく、先生方が入力された文章にも自動で振ることができるのですが、数学・理科に強い独自の辞書を参照し、解析しています。そのためきちんと学習内容に合った振り仮名を振ることができ、使い勝手が良いと思います。
今後のStudyaid D.B. の展望についてお聞きできますか?
Studyaid D.B. のミッションとして、「先生方の手間を減らす」ということがあります。生成AIなども活用して、プリント作成がさらに短時間でできるようにしたいですね。問題そのものを自動生成するというより、数研出版の編集部が監修してきた信頼できる問題データベースを元に、検索や操作をもっとスムーズにできたらと構想しています。
さいごに、ユーザーのみなさま、学校の先生方にメッセージをお願いします。
たくさんの先生に支えていただいて、Studyaid D.B.は30周年を迎えることができました。誠にありがとうございます!今後も先生方のお力になれるよう、改良を進めて参ります。これからもよろしくお願いいたします。