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2016年センター試験速報<分析>

数学II・数学B
総評
  • 問題構成は昨年同様,大問5問(第1問・第2問必答,第3問~第5問から2問選択)であった。
  • 配点も昨年同様,第1問・第2問が各30点,第3問~第5問が各20点であった。
  • 第1問〔1〕が「指数関数,対数関数」の分野の問題,〔2〕が「三角関数」の分野の問題であった。昨年出題されたような融合問題は出題されなかった。
  • 今年は「図形と方程式」の分野の出題はなかった。
  • 難易は,難しかった昨年と比べてやや易化。昨年と比べると全体的に取り組みやすい問題であった。
  • 選択問題の難易度については,昨年は「数列」が他の2分野と比べて難しい問題であったが,今年はその差が小さくなった。それでも「数列」はやや難しかったと思われる。
第1問(必答問題)
配点30点
〔1〕 指数関数,対数関数(指数関数,対数関数のグラフ,対数関数を含む関数の最小値)
教科書本文レベル。
(1)は簡単な計算問題。(2)は指数関数,対数関数のグラフの位置関係を問う目新しい出題であった。内容は易しいが,グラフについての正しい知識を要する問題であった。
(3)は対数を含む関数の最小値を求める問題。定番と言える問題である。tのとり得る値の範囲を選択させる設問が目新しい。
〔2〕 三角関数(三角方程式)
教科書章末問題レベル。
三角方程式の解の個数に関する問題。見慣れない形の方程式であるが,丁寧な誘導に従えば難しくない問題であった。解答欄「ニ」は注意深く考える必要があった。
第2問(必答問題)
配点30点
微分法・積分法(面積,正方形との共通部分,面積の最大)
教科書章末問題レベル。
面積の積分がメインの出題で,微分は面積の最大を求めるときしか用いない問題であった。
設定はやや複雑だが,丁寧な誘導がなされている。計算量はやや多い。
図を丁寧にかき,共通部分を正確に把握することがポイント。
第3問(選択問題)
配点20点
数列(群数列,数列の和)
教科書章末問題を超えるレベル。
標準的な群数列の問題であるが,誘導が標準的な解法と異なる。
(2)は群の番号と分母が一致しないため,きちんと確かめて計算しないとミスしやすい。
(3)は数列の和を求める問題で,誘導の意味を理解して解き進めることができるかどうかがポイント。
第4問(選択問題)
配点20点
空間ベクトル(内積,三角形の面積)
教科書章末問題レベル。
四面体に関する問題。誘導が丁寧であり,代表的な設問が多く,取り組みやすい問題であった。(1)は|PQ|の2乗の計算が少し面倒であった。
(2)は,点Gが線分AQを内分することから,△GPQの面積が簡単に求められることなど,図形的考察ができれば難しくない。
第5問(選択問題)
配点20点
確率分布と統計的な推測(期待値,分散,二項分布,正規分布,母比率の推定)
教科書章末問題レベル。
教科書の内容をきちんと理解していれば,取り組みやすい問題であった。昨年に比べ,確率の配点は低くなった。
(2)は確率変数Yが二項分布に従うことと確率変数の変換を用いて,期待値と分散を計算する問題。
(3)では,(2)の結果に数値を代入して正規分布表を使って確率の近似値を計算する。
(4)は母比率の推定に関する問題。

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