総評 | ・問題構成は大問4問,全問必答で,昨年と同じである。 ・配点は,昨年と同じく,第1問20点,第2問25点,第3問30点,第4問25点であった。 ・難易は昨年より易化。特に第2問,第3問が昨年より易化した。 ・例年どおり,第3問で「図形と計量」と「平面図形」の融合問題が出題された。ただし,昨年より,「図計と計量」の内容からの出題が増え,「平面図形」の内容を問う出題が減った。 ・第4問については,期待値に関する出題がなかった。 |
|
---|---|---|
第1問 配点20点 |
〔1〕 | 方程式と不等式(式の値) 教科書章末レベル。 分子,分母に平方根を含む数に関する計算問題。 いずれも易しい計算であるため,完答を狙いたい問題である。最後のaの4次式を導く問題は,誘導に従いbを消去できたかがポイントになったと思われる。 |
〔2〕 | 論理と集合(集合) 教科書章末レベル。 集合に関する問題は2010年以来となる。また,例年出題されている必要条件・十分条件の問題が出題されなかった。与えられた集合の要素が少なく,具体的に書き出せるため,落ち着いて書き出せば難しい問題ではない。 (2)の空集合であるものを選ばせる問題は目新しい。 (3)はド・モルガンの法則を利用し,考えやすい集合を用いるとよい。 |
|
第2問 配点25点 |
2次関数(グラフの平行移動,最大・最小,x軸との共有点の位置) 教科書章末レベル。 昨年と同様に(1),(2)は独立した問題であった。難易度の高かった昨年に比べ,典型的な問題で計算も容易であった。 (1)はy軸との交点のy座標からaを求め,グラフの平行移動を考える問題。最初に求めた頂点の座標を利用するのがポイント。 (2)の後半は,x軸との共有点の位置に関する問題。2013年の追試と同様に,不等式の不等号まで選ばせる問題形式であったので,条件を正確にとらえる必要がある。 |
|
第3問 配点30点 |
図形と計量,平面図形(三角形の外接円,角の二等分線) 教科書章末レベル。 三角形の外接円と角の二等分線に関する問題。昨年と比較すると,図形の位置関係を把握しやすく,非常に解きやすい問題であったと思われる。 (2)は,面積比を求める問題。比較する△EBCと△EAFが相似であることに気付けるかどうかがポイント。 (3)は,3つの線分の長さの関係を選択肢から選ぶ問題で,目新しい。問題文に「角度に注目すると」という誘導が入っている。結果は,3辺とも長さが等しくなるため,大小比較の必要がなく易しい。円周角に着目できたかどうかがポイントである。 |
|
第4問 配点25点 |
場合の数と確率(順列,組合せ,確率) 教科書章末レベル。 来年度より実施される新課程のセンター試験を見越してか,期待値に関する問題は出題されなかった。また,確率は1問のみであり,場合の数の問題がほとんどであった。 昨年同様,誘導が丁寧であり,計算量が少なかった。 (4)の場合分けはあまり見かけないものであった。各場合について具体例を1つ見つけられたかどうかがポイントであったと思われる。 |