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2011年センター試験速報<分析>

数学I・数学A
総評 ・問題構成は大問4問,全問必答で,昨年と同じである。
・配点は,昨年と同じく,第1問20点,第2問25点,第3問30点,第4問25点で,第1問の配点が少なく,第3問の配点が多かった。
・難易は,昨年と比べてやや易化。目新しい出題もいくつかあったが,難易にはそれほど影響しないと思われる。
・過去5年と同様に,第3問で「図形と計量」と「平面図形」の融合問題が出題された。ただし,(1)は図形と計量,(2)は平面図形を主とした問題で,これらの内容を複雑に融合させた問題とはいえない内容であった。
第1問
配点20点
〔1〕 方程式と不等式(有理化,絶対値を含む不等式)
教科書章末問題レベル。
分母の有理化,絶対値を含む不等式の問題。
a,bの逆数は有理化すると分母が1になるため,以降の設問で煩わしい分数の計算をしなくてよい。不等式は文字を含むため少々面倒であるが,前半の設問の結果を利用して要領よく解を求めることがポイントである。
〔2〕 論理と集合(必要・十分条件)
教科書章末問題レベル。
必要条件,十分条件を判定する問題。過去2年出題されていた集合に関する内容は出題されなかった。(1)の反例を選ばせる問題が目新しい。反例とは,「qを満たす」かつ「pを満たさない」ものである,という定義を理解しておく必要があり,やや難しい問題である。(3)は(1),(2)を利用することがポイントである。
第2問
配点25点
2次関数(2次関数の決定,x軸との交点,最大・最小,グラフの平行移動)
教科書章末問題レベル。
2次関数に関する内容を一通り問う総合的な問題である。設問ごとの内容は標準的だが,例年と比べやや分量が多い。(2)の最大値,最小値の問題は,軸および区間に文字が含まれるが,位置関係は1つに定まるため場合分けは必要ない。
第3問
配点30点
図形と計量,平面図形(円に内接する四角形,三角形の相似,円周角の定理の逆,方べきの定理)
教科書章末問題レベル。
(1)は,余弦定理から対角線の長さ,半径,面積を求める問題。非常に基本的な内容であり数値もややこしくないため,確実に正解したい。(2)は三角形の相似,円の性質に関する問題。丁寧な誘導がされているが,ある程度正確な図を書かないと各点の位置関係を把握しづらい。
第4問
配点25点
場合の数と確率(反復試行の確率,期待値)
教科書本文レベル。
反復試行の問題で,場合の数の内容は問われなかった。1回の試行における各事象の確率をp,qとおいているのが目新しい。これにより計算量が軽減されている。(3)の期待値の計算は少々面倒だが,全体として易しい内容であった。

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